チビの葬儀

今日、ペット霊園ソウルメイトのご住職、横田さんに、チビのためにお経をあげてもらいました。

横田さんの著書『ありがとう、また逢えるよね。ペットロス心の相談室』を読んで、横田さんの動物への想いに共感して、こんな方にお経をあげてもらえれば、チビも幸せだと思いました。

 

ただ、フランスにいる私は、さすがに帰国することはできず、どうすればと悩んでいたら、遠方でお寺に来ることができない人のために、オンライン法要というものがあることを知り、早速お願いしました。

 

あとから知ったのですが、海外から法要をお願いする飼い主さんも多くて、パリからの依頼も、私達夫婦が3人目ということで、やっぱりこういう時は慣れ親しんだものに戻るんですね。

私は無宗教の人間なので、お葬式や法事といった弔事にはほとんど関心がなく、親戚や祖父母の法事も一つのイベントぐらいにしか捉えていなかったのですが、チビに関しては、何としてもお経をあげて、供養したいと思いました。

 

今後も、節目の回忌法要は実行するつもりですし、その時は、新潟まで足を運ぶつもりです。(日本に帰国したら、チビの遺灰をこちらに納骨させて頂くつもりです。)

こうすることが、自分にとっての最大の癒しです。

心のつかえが晴れますし、どこかホッとした気分になります。

 

お葬式や法事というのは、死んだ人のためではなく、残った人達のためとも言いますが、それを強く実感しました。

だから、今後、誰かの弔事に参加することになったら、真剣に亡くなった人、残った人のために、気持ちを込めて参列しようと思います。

 

チビを失った悲しみが、だいぶ減りました

お経をあげてもらう前に、横田さんとチビのことについて、色々とお話をさせて頂きました。

私達夫婦が自分達の気持ちを伝えたり、横瀬さんから法話を聞かせて頂いたりと、とても濃密で素敵な時間を過ごすことができました。

途中で私も妻も号泣してしまったのですが、その気持ちにも寄り添ってくれて、心の底から癒やされました。

 

横瀬さんの目は温かく、かつ強さもあり、全身から出てくるオーラも居心地良く、チビのことを真剣に想ってくれていることが伝わってきて、横瀬さんと一緒の時間を過ごすこと自体が、供養になっているという気がしました。

 

LINE通話でも、これだけの気持ちが味わえるので、お寺の本堂であれば、さらにおごそかな雰囲気のなかで、時間を過ごせたのだと思います。

日本に帰国して尋ねるのが楽しみになりました。

 

1時間近く、お話をしたのですが、多分、私達夫婦の辛さや悲しさが解放されるまで、お付き合いして頂いたのだと思います。

その後、お経をあげて頂きました。

私は、お経の意味はわかりませんが、心に響くものがあって、チビへの想いがよみがえってきました。

 

でも、不思議なことに、これまでだったら、闘病中の姿や亡くなった直後の表情など、悲しみを伴う記憶のほうが浮かんできてしまっていたのですが、お経を聞いている時には、子犬のころや若いころ、元気いっぱいでヤンチャをしていた姿など、楽しい記憶ばかりが浮かんできました。

 

それで、『ホント、楽しかったよな』、『チビと出逢えて良かったな』と感謝の気持ちで心がいっぱいになり、幸せな心で法要を終えることができました。

 

法要後、ペットロスを受容する段階に入りました

この日をきっかけに、私のなかでチビを失ったことを受容する度合いが高まりました。

もちろん、悔しさや悲しさもありますが、一つの事実=もう変わらない事実としても見ることができるようになりました。

また、楽しい思い出が頭に思い浮かんで、ふと顔がにやけてしまうなんてこともおきるようになりました。

 

あと、私がペットロスの苦しみを最も強く体験するのは、朝起きた時や、夜中、ふと目を覚ました時だったのですが、そういったこともなくなりました。

今でも、まずチビのことが頭に浮かびますが、『おはよう、今日も元気か?』といったかんじで、穏やかな気分で向き合えるようになりました。

法要って、最高のカウンセリング、セラピーですね。(笑)

 

心が辛い時は、あえてルーティーンで

お葬式、回忌法要というのは、昔から続いてきた伝統ですが、これだけ続くというのは、意味があるからこそです。

最愛のペットを失った時には、心が動転して何が何だか分からない状態になってしまいますが、そんな時ほど、慣習・習慣というのは助けになります。

 

先人が生み出した知恵とも言えますから、有り難く活用しましょう。

もちろん、それは仏教である必要はなく、あなたにとってシックリくるものであれば何でもいいと思います。

大切なのは心のありかたですから。

 

 

真剣に見送ること。それが最愛のパートナーへの最大の祈りとなるはずです。

 

追記

この記事を読み返して、涙ぐんでしまったのですが、これは悲しい涙ではなく、嬉しい涙(心が温かくなる)涙です。

このところ、悲して泣くことはなく、楽しいことを思い出して、『ありがとう』という感謝の気持ちで、心がいっぱいになって思わず・・・ということばかりです。

どれだけのものをチビから受け取っていたのかと痛感しますし、生前に気づいて、少しでも恩返ししたかったです。

チビに対しては、それはできませんが、その分、コロスケを大切にしようと思います。