パリ近郊の葬儀場

チビが旅立ってから約2週間。

やっと火葬を執り行うことができました。

 

本来は23日に行うことになっていたのですが、当日の2時間ぐらい前に、葬儀場から技術的なトラブルで、今日は無理という連絡が突然入り、今日に変更になりました。

日本だと考えられないことかもしれませんが、けっこうフランスあるあるです。

 

そもそも、チビが亡くなったのが15日で、最短で火葬ができるのが23日というのも、どうなんだろうと思いますが・・・

フランスでは土葬が一般的で、ペットも庭に埋める人が多いらしく、火葬場が限られているというのも、その背景にあるのかもしれません。

 

今回、利用したのはエスティマという葬儀場。

パリから50キロ離れた場所にありますが、そこがパリ近辺で唯一、葬儀ができる火葬場でした。

エスティマ
 https://www.esthima.fr/

 

事前に、こんなトラブルがあったので、大丈夫なのか不安に思いながらむかったのですが、スタッフの女性がとても丁寧、かつ献身的で、無事、チビを見送ることができました。

 

あとで話を聞くと、彼女も犬1匹、猫2匹を飼っているということで、大切な存在を亡くす気持ちが分かっているんだと思います。

この日は、コロスケも連れていったのですが、英語で、『see you never(あなたとは、二度と会わないよ!)』と声をかけてくれました。

 

葬儀場で再会なんかしないという意味ですが、この簡単な一言に、強い思いが込められているようで・・・

彼女の明るい笑顔と、言葉の切なさのコントラストが大きくて、それがより一層、切なさを感じさせました。

 

話はずれますが、コロスケも、今年でもう7歳。シニア犬と呼ばれてもおかしくない年齢になってきた。

犬との時間は本当にあっという間です。かけがえのない時間を大切にして、コロスケと人生を楽しもうと思います。

コロスケ
葬儀場でのコロスケ。この日は妙に神妙にしていました。

 

形式って、とても重要

この葬儀場では、遺灰をスタッフがあらかじめ用意した骨壺に入れて渡してくれます。

(残念ながら、自分でお骨を拾うことはできません。)

 

チビの遺灰を日本に持ち帰って、お寺に納骨するつもりなので、持ち運びがしやすいモノを選びました。

 

あと、事前にチビの足型を取ってくれていたので、そちらも頂いて、家に帰りました。

 

さすがに、こちらでは仏壇は手に入らないので、飾り棚に置いてあります。

チビ遺灰
 

 

持ちやすい骨壺にしたので、夫婦で呑む時には、テーブルの上に置いて、一緒に晩酌をしています。

チビは酔っ払ったら、飼い主のガードが緩くなることを知っていて、ビールを取り出すと、大喜び。

ワインを開けようならば、待ってました!とばかりに、私達の足元にきて、ニコニコを笑みを浮かべていたので、食べ物が見える場所に置かれて、喜んでいるかなと思います。

 

ねだるチビとコロスケ
何かくれ!と要求中のチビとコロスケです。

 

呑みながら、こんな馬鹿話をするなど、だんだん、チビの話を笑いながらできるようになってきました。

こうやって、少しずつ痛みや悲しさがなくなってくるのかなと思いますが、こうやって考えると、形式事って重要ですね。

気持ちが切り替わります。

 

どちらかと言えば、私はこんなの意味あるの?と思う人間だったのですが、本当に辛い時こそ、昔から続いている弔事の意味を実感できます

来週は、日本のお坊さんにLINEのビデオ通話を使って、お経をあげてもらうことになっているのですが、これも良い区切りになりそうです。